存在感を失うルーニーら“ファギー組” 来季のマンUで巻き返しはあるか

そして“ファギー組”はいなくなるのか。16/17シーズンのマンチェスター・ユナイテッド。ジョゼ・モウリーニョを迎えて復活を期す“赤い悪魔”の中、そこに絶対的な存在としてのウェイン・ルーニーの姿はなかった。


リーグ戦では、序盤こそキャプテンマークを巻いてトップ下で先発したが、次第にベンチスタートが続くようになる。11月にはイングランド代表での“泥酔”が報じられ、12月以降は怪我も重なり、出場時間が著しく減少。4月下旬になってようやく先発に戻ったが、負傷離脱したイブラヒモビッチの穴埋めの感は否めなかった。最終的には25試合出場の5ゴール5アシスト。低調に終わった。


04年にルーニーがエバートンからやってきて、10年以上の月日が流れている。既に恩師はクラブを去り、初々しかったサッカー小僧も30歳を過ぎた。栄枯盛衰。フットボールの世界で時の流れは速い。


ルーニーだけではない。ファーガソンが率いた栄光の時代を知る者で、16/17シーズンに主力を張ったのはバレンシアくらいだ。スモーリング、ジョーンズ、ヤングらは、出場時間が長かったとは言えない。キャリックは11月以降に出場し始めて、キャプテンマークを巻くこともあるなど、ベテランとして持ち味を発揮した。しかし序盤は全く出場機会に恵まれていない。


モウリーニョは「ファーガソン時代からいる古株以外は勝利の意味を知らない」とポルトガルメディアに漏らしたという。35歳のキャリックは契約を1年間延長した。来季、“ファギー組”の巻き返しはあるか。


文・本田千尋

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