“MSNのバックアッパー問題”が未解決のまま、16/17シーズンが終わったFCバルセロナ。もちろんリオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールの代わりが、そう簡単に見つかるはずもない。しかし完璧に代役をこなすとまで行かずとも、ある程度のインパクトですら、バレンシアから新加入のパコ・アルカセルは残せなかった。
こうした層の薄さは、中盤についても言えるのではないか。33歳を迎えたアンドレス・イニエスタは、いよいよ衰えを隠せなくなってきている。昨季は怪我の影響もあり、ラ・リーガ38試合中、23試合の出場に止まった。途中出場も目立った。来季もこうした状況は変わらないだろう。しかし近年のバルサの象徴的存在の後継者は、未だに見つかっていない。
新加入のアンドレ・ゴメスは、昨季30試合出場3ゴール2アシストと、まずまずの成績を残した。しかしバレンシアからやってきたポルトガル代表は、ポジショニングが悪いせいか球離れが遅く、イニエスタの全勢期には及ばない。ビジャレアルから買い戻されたデニス・スアレスも、まだまだ発展途上だ。
セルヒオ・ブスケツに至っては、後釜の候補者すら見当たらない。もちろん28 歳のスペイン代表は、昨季は主軸としてリーガ33試合に出場するなど、今が選手として脂が乗っている時期でもある。後継者の出現はまだ早いとも言える。
しかしブスケツの負傷離脱の可能性も考えれば、やはりピボーテにもう一人欲しいところだ。このように選手層の薄さが目立った16/17シーズンのバルサ。この夏は的確な補強を行えるか。
文・本田千尋
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