ズラタンとルーニーが去ったマンU 新シーズンへの補強は大丈夫か?

補強は順調なのだろうか。ビクトル・リンデロフに続き、ロメル・ルカクをエバートンから獲得したマンチェスター・ユナイテッド。ズラタン・イブラヒモビッチとの1年契約を延長しなかったが、センターFWの不在期間を手際良く1週間で終わらせた。まだ荒削りな部分もあるが、それでも現時点でのFWとしての能力はもちろんのこと、伸びしろも十分な大器を確保。それは2季目を迎えるジョゼ・モウリーニョ政権にとって、ひとまず安心できる材料と言えそうだ。


しかし、カップ戦の多いイングランドは過密日程である上に、来季のマンUはチャンピンズリーグに参戦する。よりタフでハイレベルな戦いの待つ新シーズンに向けて、まだ今夏の補強は不十分なのではないだろうか。


ルカクと入れ替わるようにウェイン・ルーニーはエバートンに移籍。ズラタンとルーニー、2人のFWが去ったことを考えても、やはりもう1枚のFWは必要だろう。昨季、アントニー・マーシャルはモウリーニョの信頼を掴みきれなかった。ルカクがベルギー代表戦で負傷するという不測の事態も踏まえれば、リスク管理という意味でも、最前線にバックアッパーは確保したいところである。


昨季はヨーロッパリーグ制覇などある程度の結果を出したため、ACミランのようにチームそのものを変革する爆買いに走る必要はないだろう。しかし国内外のコンペティションで昨季以上の結果を望むのであれば、FW、またMF、DFの各ポジションでもさらに補強が必要と言えそうだ。

文・本田千尋

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