「一番サッカーが好きなのがカズさん、二番目が僕」元日本代表MF永井秀樹が語る、現役を長く続ける秘訣

 昨シーズン限りで現役を引退し、現在は東京ヴェルディでユース監督兼GM補佐を務める永井秀樹氏の引退試合が14日に開催される(AbemaTVで16時20分から生中継)。

 同試合にはヴェルディでともにプレーしたラモス瑠偉氏、武田修宏氏、前園真聖氏らのほか、山口素弘氏や福田正博氏らJリーグのレジェンドや北海道コンサドーレ札幌MF小野伸二、横浜F・マリノスMF齋藤学ら現役選手も出場する。


 引退試合を前にした永井氏に、25年も現役を続けることができた理由や、指導者としてのこれからの目標などについて話を聞いた。


――45歳まで現役を続けられた永井さん。長く続けられた秘訣は?


永井:まずは身体です。これは国見時代の練習の賜物に間違いない。それにメンタルが保てたこと。身体は良くてもメンタルを崩したら続けられるものではありません。ギリギリのところでコントロールできたのが大きかったと思います。そして、なにより人に恵まれたことです。本当に良い監督やスタッフ、チームメイトなどに出会えました。今年から東京ヴェルディのユース監督を努めていますが、保護者面談の時に『どうすれば長く続けられますか?』とよく聞かれます。その時は『日本でサッカーをやっている人の中で、一番サッカーが好きなのがカズさん、二番目が僕です。みんなサッカーが好きだけど、情熱の度合いが違うんだと思います』と答えています。カズさんはいくつになっても年齢関係なく学ぶ姿勢を持ち続けている。僕も年々プレースタイルが変わってきました。その辺が関係しているのではないでしょうか。


――指導者の道に進みはじめた永井さん。将来の目標は?


永井:自分自身、指導者と、一歩引いたマネジメントと、どちらが自分に向いているのか、まだわからないんです。選手を引退して、まずは若い選手達と現場で汗をかきながら一歩踏み出して、段々と見極められれば、と。ユースには選手が37人いますが、一人ひとりにどんな可能性があって、今なにが必要か、と日々考えています。この選手には水を、この選手には肥料を、という具合です。大きなくくりで考えると、監督もフロントも考えることは近いと思うんですよ。でも、その前にヴェルディを再建したい。それに尽力したいです。


――今回の引退試合を通じて若い選手伝えたいことは?


永井:若い選手たちにはひと通り伝えてきたつもりだけど、この試合ではJリーグを支えてきた選手たちのサッカーに対する想いをリアルに感じて欲しいです。『ラモスさんって、試合前にこういう風に準備するんだ、北澤さんってロッカールームでこんな発言するんだ』とか。前園(真聖)や武田も、今はバラエティで見る機会が多いし、ぽっこりお腹だけど(笑)、試合になるとピリッと締めてくるはず。そういうのを見てほしいですね。


――試合を観る側も、広い世代が楽しめる内容になりそうですね。


永井:Jリーグ初期に見ていた若い人は、今は子どもを持つ親になっている人も多いんじゃないかな。親世代は楽しみな選手ばかりだと思うので『この選手は昔こういうプレーしてたんだ』とか、『若い時に応援してたんだ』とか、お子さんと話して、家族の会話のきっかけになってくれれば嬉しいですね。


 この試合の模様はAbemaTV(アベマTV)AbemaGOLD・AbemaSPORTSの両チャンネルで夕方4時20分から生中継される。

写真:(C)厚地健太郎/AbemaTV

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