3人目の新参者がやって来た。ネマニャ・マティッチだ。7月31日、クラブ公式HPは、モウリーニョの“愛弟子”と3年契約を結んだことを発表。すると28歳のセルビア代表は、8月3日に行われたサンプドリアとのテストマッチで、早速デビューした。
[3-5-2]の布陣でスタートしたマンチェスター・ユナイテッド。マティッチはワンボランチのポジションで先発する。チェルシー時代はモウリーニョとの“共闘経験”があるため、指揮官のコンセプトは簡単に消化できるのだろう。ごく自然に試合に入り、淡々と職務をこなし続けた。
序盤はボールに触る回数こそ少なかったが、しっかりとしたポジショニングを取って安定したパフォーマンスを見せた。中盤の底でボールを捌き、ピボーテらしい姿を見せる。もちろんデビュー戦なので、連携が噛み合わないところもあった。しかし敵陣の高い位置でボールを奪い返す場面もあるなど、ポゼッション型の浸透を図る指揮官の戦術を、難なく理解しているようだ。適合は時間の問題だろう。
プレシーズンを振り返れば、ワンボランチのポジションは主にエレーラとキャリックが担当してきた。しかしキャリックは36歳と高齢である。シーズンを通したフル稼働は限界があるだろう。よってマティッチには一層の期待が懸かるところだが、出場したサンプドリア戦の45分間を振り返れば、十分に応えてくれそうだ。
文・本田千尋
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