ヒット1本あたり0.79打点!横浜DeNA戸柱、驚異の“コスパ”バッティング

 筒香、ロペス、宮崎に桑原、梶谷と好調の横浜DeNA打線にあって、2年目の戸柱恭孝捕手(27)の存在感も異彩を放っている。

 ここまで打率は、シーズン通して2割7厘(8月28日現在)にもかかわらず、打点は48。6月24日に40打点に到達したことを考えると最近の上積みは少ないが、それでも大ブレイク中の「ハマのプーさん」こと、5番を打つ宮崎の47打点より上というのがすごい。ヒット61本で48打点と、非常に“コスパ”が良く、なにより規定打席に到達していないバッターが打点20傑に入っている異常事態だ。


 昨年、ルーキーイヤーにしてレギュラーの座をものにした戸柱だが、今年は打撃が課題だと言われていた。それが蓋を開けて見るとランナーをことごとく返す打点ゲッターぶりにファンも「覚醒か」と歓喜している。前述の40打点到達時は、41安打で40打点と、打点が安打を超す勢いだった。特筆すべきは得点圏にランナーがいるときの勝負強さで、なんと得点圏打率は筒香、ロペス、宮崎をも上回る3割2分9厘。満塁での打率は驚異の4割6分2厘にも達する(なお、ランナーなしだと1割1分5厘)。


 ファンもこれを熟知しており、戸柱は「チャンスに強い」を飛び越え「ランナーがいるときしか打たない」という認識。チャンスメイクは期待していないが、ひとたびチャンスで戸柱の打席を迎えると、クリーンナップに匹敵するほど応援に熱が帯びる。それに必ず応えるのが戸柱なのである。


 横浜の背番号10と言えば佐伯貴弘や駒田徳広といった強打の左打者を思い浮かべる人も多いだろう。実際、戸柱のスイングや佇まいは強打者のそれ。戸柱の登場で、横浜の10番の系譜はつながったのではないだろうか。


 横浜DeNAにはほかにも、ラミレス監督から戸柱以上にバッティングを評価されている嶺井博希や、強肩強打の高城俊人というキャッチャーがおり、それぞれが活躍を見せている。今年の強さは、充実したキャッチャー陣が支えていると言ってもいいだろう。【大木信景(HEW)】

(C)AbemaTV


▶DeNAの主催試合の放送はこちらから


▶DeNAの過去の名シーンはこちらから

続きを見る