“異端児”を取り扱えるか。8月25日、FCバルセロナは、ボルシア・ドルトムントからウスマン・デンベレを獲得したことを発表した。契約期間は5年間で、移籍金は1億500万ユーロ+ボーナス。史上2番目の金額だ。
その大きさは16年の夏にユベントスからマンチェスターユナイテッドに移籍した際のポグバと同額である。鳴り物入りでバルサに加入となったデンベレ。20歳のウインガーに、本当にその金額に見合うだけの価値があるのだろうか。
昨季は公式戦で49試合出場10ゴール21アシストの結果を残している。チャンピオンズリーグではレアル・マドリードと対戦済みだ。左右どちらの足も均等に使いこなし、縦横無尽のドリブルでサイドを切り崩した。ブンデスリーガに限っても32試合に出場して、悠々と6ゴール13アシストの数字を示している。少なくともドイツに収まるような器ではなかった。遅かれ早かれ、新天地へ旅立っていただろう。
しかしバルサに移籍する前に、ドルトムントでは練習を無断欠席するなど、問題行動を起こしてもいる。プロにあるまじき行為だ。これからネイマールが抜けた3トップに入って、メッシやスアレスと共に活躍すれば、そんな“前科”も帳消しになるのだろうか。
少し精神的に未熟なところもある若きフランス代表。デンベレがポスト・ネイマールとして“成長”できれば、1億500万ユーロは無駄金ではなかったということになるのだろう。
文・大友壮一郎
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