勝った試合の球場での楽しみといえば、活躍した選手のヒーローインタビュー。今年の横浜DeNAは若い選手が躍動したこともあり、通り一遍ではない楽しいインタビューも多かった。ファンを歓喜させた名言とともに振り返ってみよう。
「清々しい気持ちでした」
今季初の5連勝を決めた7月5日の阪神戦。逆転打を放った梶谷隆幸がヒーローインタビューで「どんな思いで打席に入ったか」と聞かれると、「どんな思い…?」と考えたあとひょうひょうとした表情で「清々しい気持ちでした」と返答。こうした場面ではあまり聞かれないセリフに、スタンドのファンも大笑いした。続いて、5安打と打ちまくった宮崎敏郎が打席での調子を聞かれると、宮崎も真顔で「清々しい気持ちで打席に入りました」。さすが“ニコイチ”コンビ、インタビューも息ピッタリ!?
「1日1日全力で生きてください」
ハマスタのイベントで多くの子どもたちがスタンドで観戦した7月19日のヤクルト戦。桑原将志がヒーローインタビューの最後に子どもたちへ一言を求められると、「しっかり夢を持って、1日1日全力で生きてください!」とガチで熱いメッセージ。続けて「頑張りましょう!」と謎の激励でインタビューを締めた。
「普通です」
常に平常心を心がけている筒香嘉智は、慎重に言葉を選び浮かれたセリフは一切口にしないためインタビュアー泣かせで知られている。ヒーローインタビューでも、ホームランの感触を聞かれても「普通です」と答えるのが今季のお決まりとなった。サヨナラホームランでインタビュアーが興奮気味に打った感触を聞いても「普通です」、史上初の3者連続ホームランでのサヨナラとなった試合でも感触は「普通です」。CS進出を決めた試合で超特大のホームラン2発を打ったときなどは、観客もインタビュアーも期待している中での渾身の「普通です」2連発を決めてみせた。
「トバ走って~!!」
3試合連続サヨナラ勝ちの2戦目は、サヨナラ打を放った梶谷とともに、四球で出塁し1塁から長駆ホームインしたランナーの戸柱恭孝の激走も話題になった。梶谷がヒーローインタビューで「打球が抜けた瞬間何を思ったか」を聞かれて答えた「トバ、走って~!」は、試合を見ていたファン全員の心の声と全く同じだった!?
「筒香さんを目指す!」「三浦さんを目指す!」
初々しいヒーローインタビューも1つ。ルーキー細川成也、2年目の綾部翔という投打の若手がそれぞれ初出場を果たし活躍した10月3日の中日戦は、その2人がそろってヒーローインタビューに登壇した。初打席初ホームランというデビューを飾った細川がこれからどんな選手を目指すかを聞かれ「筒香選手のようなバッターになりたいです」と答えると、初登板、初先発、初勝利の綾部もどんな選手になりたいか聞かれ「三浦大輔さんのようになりたい」。ヒーローインタビューで飛び出した最強の主砲&エース宣言に、ファンは大歓声を送った。
「選手とファン、全員を合わせてファミリー」
最後に、ファンの心を震わせたセリフも。9月5日のヤクルト戦、7勝目を挙げた先発のウィーランドは、青一色に染まったスタンドを見渡すと「最高の景色です。横浜ファンは日本一です」と感慨深げに目を見張った。
CS進出を決めた10月1日の広島戦では、主砲でキャプテンの筒香が「ファンの方含めて全員で横浜DeNAベイスターズだと思っているので、このファミリーでCSを決定できたことをうれしく思っています」とたくさんのファミリーの前で泣かせる一言。そして「必ず甲子園、広島で勝ち抜いて、横浜スタジアムに帰ってきます」と力強く約束した。見事堂々たる戦いでその約束を果たしたことはご存知の通りだ。
来年もハマスタで数多くのヒーローインタビューが聞けると信じてます!【大木信景(HEW)】
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