先の一月場所で初優勝を果たした栃ノ心。千秋楽の優勝インタビューでは「日本人の皆さん、それから私の国の皆さん、本当に胸がいっぱいで、本当にありがとうございました」と初々しくも感謝の意を語るシーンに胸を打たれたファンも少なくなかったはず。一躍、時の人となったジョージア出身の30歳は、場所後も各メディアやイベントに“引っ張りだこ”で多忙を極めている。
2月10日に行われたNHK福祉大相撲では、トークショーのゲストとしてステージに上がった。現在は祖国で長女アナスタシアちゃんと滞在するニノ夫人からの手紙をサプライズで紹介され、照れ笑いを浮かべながらも「大関になれるように頑張ります」と力強く宣言した。
翌11日は大相撲トーナメントに出場し、3回戦では本場所では25戦全敗の白鵬と対戦。右四つがっぷりの体勢から左上手を引きつけながら白鵬の寄りを残すと、相手の巻き替えに乗じて寄り切った。いわゆる本場所ではない花相撲とは言え、栃ノ心の怪力にねじ伏せられた白鵬は「力がついた」と脱帽。決勝戦でも玉鷲を圧倒し、初場所に続いてトーナメントでも優勝し、勢いはとどまるところを知らない。
母国ジョージアでも初優勝の模様はメディアで大きく報じられ「昔はスポーツが好きな人だけが知っていたけど、今は普通の人からも知られている」と知名度も急上昇中だという。14日に都内の日本記者クラブで会見した際には、同席していたツィンツァゼ駐日大使から同国の「名誉観光大使」就任と日本の国民栄誉賞に匹敵するという「大統領名誉勲章」授章決定の知らせを受け取った。
三月場所は関脇復帰が濃厚。2ケタ白星なら一気に大関取りの呼び声もかかってくる。「いつもどおり普通にやれれば」との気負いのない言葉からは自信が満ち溢れていた。
(C)AbemaTV
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