2月1日から春季キャンプが始まり、アトムホームスタジアム宜野湾で汗を流す横浜DeNAの選手たち。11日の紅白戦には1800人の観客が集まり、練習日でも800人程度のファンが選手に熱視線を送っている。
毎日、ファンサービスタイムが設けられ、練習の合間を縫って選手のサイン会を実施しているのも観客が増えた理由の1つ。山崎康は紅白戦の登板予定がなかったため残念がっていたファンもいたが、サイン会が行われるとなると走って列に並ぶ姿もあった。試合中にも関わらず200人以上が並び、ユニフォームなどにサインをもらうと大はしゃぎ。ファンの楽しみは尽きない。今年初めて訪れた親子ファンから、20年間来ているというコアファンまで、野球の見方は人さまざま。沖縄県のキャンプ地にまで足を運ぶ熱心なファンに「今年おすすめの注目選手」を聞いてみた。
意見は分かれたが、その中でも声が多かったのは3選手。まずは、昨年のデビュー戦でバックスクリーンにぶち当てるホームランを放ち、2戦連発で沸かせた細川成也。パンチ力は折り紙付きで、今後実戦での一発が期待される。「初打席といい、日本シリーズのヒットといい、パワーだけでなく動じない感じもあってやってくれそう」。「近くで見たら腕が太くてビックリした。(ケガの)梶谷選手に代わって活躍間違いなし」。「代打で一発逆転とかありそう」。
続いては阪神からFAで加入した大和。「守備練習を初めて見たけど、捕れなそうな打球も追いついて動作が早い。ショートゴロが安心して見られる」。「守備はもちろん、スイッチヒッターなので攻撃パターンが増える」。「桑原(将志)選手との1、2番でいろいろ仕掛けられる。2番に入れば梶谷(隆幸)選手を7番で使えるので梶谷選手も自由に打てて復活しそう」と、意外にも打撃のバランスを考えて期待する声が多かった。続いて、ルーキー左腕の東克樹。「去年の浜ちゃん(浜口遥大)と同じくらいはやってくれる」。「10勝以上で新人王!」。「声を掛けたら笑って応えてくれて、今までも新人のときから愛想の良い選手はみんな伸びている」と、ファン目線から感じる物差しもあった。
そのほか、昨年のルーキーイヤーに代打に抜擢されていた佐野恵太に「代打の切り札からレギュラーを狙ってほしい」と期待する声も。このキャンプから本格的にキャッチャーの練習も行っている。ラミレス監督は「バッティングはすばらしいが使える場所が限られているので、緊急時用のキャッチャーとすれば使い勝手が広がると思い練習させている」と説明。佐野は新たな可能性を広げ、レギュラーにしがみつく。
他にも昨年8月にプロ初勝利を挙げた飯塚悟史に「なんとかローテション入りを目指してほしい」と地元新潟からやって来たファンや、ルーキーの「神里(和毅)君を見たくて(球場隣の選手が滞在している)ラグナガーデンホテルを取ったのに、結局(2軍練習場の)嘉手納に通ってバレンタインのチョコレートを渡した」という女性ファンも。
新戦力への期待が高まるなか、荒波翔を後押しする声が複数あったのが印象的だった。「紅白戦は(2軍の)嘉手納から参加し、少ないチャンスでホームランを打ってかっこよかった。若い選手ばかりだと波が出てくるので、経験のある荒波選手やゴメス(後藤武敏)選手の力も必要」と訴える。「ハマスタで後藤と松坂大輔の対戦を絶対見たい!」という松坂世代の男性もベテランの意地を見たいのだ。若い力から頼れるベテランのプレーまで2018年もファンの見どころ満載だ。【山口愛愛】
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